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デンマークの偉大な建築家ラウリッツェンがデザインした美しいチェアが復刻されました。

気がつけば1ヶ月ぶりの更新となってしまいましたが、このたびカールハンセン&サンより、「VEGA CHAIR」という、美しいチェアが復刻されました。


VEGA CHAIRをデザインしたのは、デンマークの偉大な建築家・ヴィルヘルム・ラウリッツェンです。彼が建築をした空港は、現代の空港の滑走路の配置のモデルとなっています。


今年はラウリッツェン事務所が100周年。それを祝してラウリッツェンが建築した「VEGA」というコンサートホールのためにデザインされた、「VEGA CHAIR」が復刻されました。



建築的でどこから見ても空間を邪魔しないデザインで、スタッキングされた姿も非常に美しいです。

後ろから見ると、背もたれが少しキャラクターのような、親しみを感じさせるところも魅力です。また、スチールの無機質な足先にはなんと贅沢にもオーク材を使った脚キャップがついています。これもまた北欧らしい温かみを感じさせるだけでなく、その技術の高さにも目を見張ります。





このチェアと合わせるとしたら、やはり無垢材のテーブルが良いですね。スチール脚がモダンな印象もあり、野暮ったくなるのを防ぎます。照明は、これもまたラウリッツェンがデザインした建築「ラジオハウス」という国営放送局のためにデザインされたペンダント照明が合いそうです。


CARL HANSEN&SON CH327ダイニングテーブル



光ガラスがガラス全体で反射するので柔らかな印象になるだけでなく、光源が下から見えずらく、眩しさを感じません。真鍮のパーツは経年変化を楽しむこともできます。



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先日、オリジナルの(VEGAで今でも置かれているもの)を拝見する機会があったのですが、復刻版よりも座面や背もたれが全体的に一回り大きい印象でした。

現代版にアップデートするにあたって、今のインテリアに合うように、微調整がされたのかもしれません。これこそが北欧デザインが得意とする「リ・デザイン」と言えるかもしれません。

リ・デザインの話をすると、話が長くなってしまうのですが・・北欧はもともとあったデザインに満足することなく、今ある技術を使い、今のライフスタイルに合った心地の良いデザインを作ることに長けています。

(北欧家具デザインでよく耳にする、ハンス・ウェグナーらもそうです)


過去に生まれた、いわゆる「元祖」が絶対的な権威ではなく、常に改良を重ねるということがデザインにとっては重要だと考えます。なぜならデザインというものは、飾り立てることではなく、あらゆる問題を解決する手段だからです。



それではまたこんど。


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